身体が痛みを感じる仕組み。上行性伝導路とは?

上行性伝導路は、痛みの信号を体の各部から脳に送る“痛みのエレベーター”のようなものです。

1.痛みの受け取り: 例えば、手を熱い鍋に触れてしまったとします。この瞬間、痛みの信号が受容体にキャッチされ、急いで脊髄に「痛い!」と叫びます。

2.上行性伝導路の旅: 脊髄はその叫びを受け取り、痛みの信号を上行性伝導路という特別な道に乗せます。この道は、脳までの一直線のルート。まるで痛みが特急列車に乗ったようなものです!

3.脳での処理: 信号が脳に到達すると、大脳皮質が「これ、痛いよね?」と確認します。ここで、痛みの種類や強さを分析して、どう対処するかを決めます。

4.痛みの感情: さらに、扁桃体が登場!痛みを感じるだけでなく、それに対する恐怖や不安を追加します。だから、熱い鍋に触れたとき、ただ痛いだけでなく、「もう二度と触りたくない!」と思うわけです。

5.修飾の仕組み: でも、脳からのメッセージも大事。ストレスや気分によっては、痛みを強く感じたり、逆に鈍く感じたりします。脳が「今日は痛みに強いぞ!」と思えば、上行性伝導路の痛みを抑えるスイッチが入ります。

こんな風に、上行性伝導路は痛みの冒険を脳に届ける重要な役割を担っているんです!

慢性痛は下行伝導路が問題

下行性伝導路とは?

下行性伝導路は、脳から脊髄へ向かう信号の道です。これは、脳が痛みの信号を調整したり、抑制したりするための“痛みのコントロールセンター”のようなものです。

慢性痛との関係

1.脳の反応: 慢性痛は、通常の痛みが長期間続く状態で、脳がその痛みを記憶しちゃうんです。つまり、脳が「この痛みはもう当たり前!」と思い込んでしまうことがあります。

2.下行性の影響: 脳は下行性伝導路を使って痛みをコントロールしようとしますが、慢性痛があると、脳が「痛みをもっと感じさせる!」という方向に働くこともあります。これが、痛みを増幅させる原因に。

3.ストレスと感情: ストレスや不安があると、脳からの信号が強化され、痛みがより感じやすくなることも。脳が「これ、危険だからもっと痛いよ!」と言っている状態です。

4.痛みのループ: 慢性痛があると、痛みを感じることでストレスが増え、そのストレスが痛みをさらに強く感じさせるという、悪循環が生まれます。まるで痛みのジェットコースターのよう!

そして、この痛みを受信するのが

大脳辺縁系になります

大脳辺縁系について

大脳辺縁系の役割

大脳辺縁系は、感情や記憶を担当する“感情の司令塔”。痛みの体験に深く関与していて、特に慢性痛では重要な役割を果たします。

慢性痛とその相互作用

1.痛みの記憶: 慢性痛は、脳が痛みを「記憶」してしまうことから始まります。海馬が「この痛み、また来るかも」と記憶し、扁桃体が「痛いのは怖い!」と感情的な反応を引き起こします。

2.脳からのコントロール: 下行性伝導路が脳から脊髄へ痛みを調整する信号を送りますが、慢性痛ではこの信号が逆に「痛みをもっと感じさせる」という方向に働くことが。まるで、大脳辺縁系が「心配だから、もっと痛みを注意して!」と指示しているようなものです。

3.ストレスと悪循環: ストレスが加わると、大脳辺縁系が活性化し、扁桃体が強く反応。これが痛みを増幅させ、下行性伝導路を通じて「痛みをもっと強く感じろ!」と指令が送られます。まるで痛みが「楽しい遊園地のアトラクション」になってしまう感じ。

4.感情の影響: 大脳辺縁系は、痛みだけでなく感情にも影響を与えます。慢性痛があると、抑うつや不安が強くなり、さらに痛みを感じやすくなる悪循環が生まれます。

大脳辺縁系それぞれの役割

大脳辺縁系は感情、記憶、行動に関与する脳の重要な構造です。主な部位とその役割は以下の通りです:

1.海馬 : 新しい記憶の形成や空間ナビゲーションに関与。長期記憶に重要です。

2.扁桃体:感情の処理、特に恐怖や不安に関連する反応を調整します。ストレス反応にも関与。

3.帯状回:情動や痛みの処理、注意の制御に関与。特に痛みの感覚を調整する役割があります。

4.視床下部 : ホルモンの分泌、体温調節、食欲、睡眠などの基本的な生理機能を調整します。感情的な反応にも関与。

5.前頭葉の一部 : 判断、意思決定、社会的行動に関連する高次機能を担います。感情の制御にも関与。

これらの部位が相互に作用し、感情や記憶に基づいた行動を調整しています。

問題が起こるとどうなる?

大脳辺縁系の各部位に問題が起こると、以下のような影響が考えられます:

1.海馬 :記憶障害: 新しい情報の記憶や学習が困難になる。アルツハイマー病などで影響を受けやすい。

2.扁桃体:感情障害: 恐怖や不安の過敏反応(過剰な恐怖感)や、逆に感情の鈍化(感情を感じにくくなる)が起こる。

3.帯状回:痛みの認識障害: 痛みの感覚を過剰に感じたり、逆に痛みを感じにくくなることがある。情動的な痛みの認識にも影響。

4.視床下部:生理機能の異常: ホルモンの分泌に影響し、体重変化、睡眠障害、ストレス応答の異常が生じる。

5.前頭葉の一部:意思決定の障害: 判断力の低下や社会的行動の問題、感情のコントロールが難しくなることがある。

当院は脳のスペシャリストです

コレだけ大切な役割を果たす大脳辺縁系

それなのに、整体院では全くアプローチを行う事ができません

また脳神経外科などでも磁気治療などは行うところもありますが、直接手で大脳辺縁系へアプローチをする事はあり得ません

当院は日本で唯一!とまでは言いませんが、大脳辺縁系へのアプローチができる数少ない治療院です