最近、施術後、多くの方に塩不足を指摘し、岩塩の粒を摂取してもらう事が多いです。
そのたび、冬なのに?と驚かれるのですが
厳しくなる冬、私たちの体は寒さに耐えるために多くのエネルギーを消費します。
そんな冬だからこそ、塩を適切に摂取することが健康維持に役立つとご存じでしょうか?
「塩=悪者」と捉えがちな昨今ですが、実は塩には大切な役割があるのです。今回は、冬に塩を摂るべき理由と、その正しい摂り方についてお話します。
冬の体と塩の関係
冬は気温が低いため、私たちの体は体温を維持しようとします。その結果、基礎代謝が上がり、エネルギー消費が増えるのです。この代謝の過程で重要なのが「ナトリウム」、つまり塩の成分です。
ナトリウムは、細胞内外の水分バランスを整えたり、神経伝達や筋肉の動きを助けたりする役割を持っています。
これが不足すると、以下のような不調を招く可能性があります。
• 疲労感
• 筋肉のけいれん
• 血圧の低下によるめまい
特に冬場は、汗をかきにくい反面、室内の暖房や寒さによる乾燥で、知らない間に体内の水分とナトリウムが失われています。そのため、適度に塩分を摂取することが必要なのです。
冬に塩を摂るべき理由
1. 冷え性の改善
塩には体を温める効果があります。ナトリウムが細胞の働きをサポートすることで、血流が促進され、体がポカポカと温まりやすくなるのです。冷え性に悩む方は、食事に塩を活用することで症状の緩和が期待できます。
2. 免疫力の向上
塩は免疫機能を支える役割もあります。ナトリウムが不足すると、免疫細胞の働きが低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。冬に塩を適度に摂ることで、体を外敵から守る力を強化できるのです。
3. 体内リズムの安定化
塩分は、自律神経を整えるのにも役立ちます。冬は寒暖差によるストレスや日照時間の短さから、自律神経が乱れやすい季節です。適切な塩分補給は、自律神経の安定化を助け、ストレス軽減にもつながります。
塩を「適切に」摂るポイント
塩が体に良いといっても、過剰摂取は逆効果です。高血圧や腎臓の負担を招く可能性があるため、以下のポイントを押さえながら摂取しましょう。
1. 質の良い塩を選ぶ
精製塩ではなく、天然塩や岩塩、海塩など、ミネラルを多く含むものを選びましょう。これらは味もまろやかで、料理にも深みを与えてくれます。
2. 適量を守る
厚生労働省による1日の塩分摂取目標量は、男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされています。ただし、冬場にエネルギーを多く消費する方や運動量が多い方は、この範囲内で意識的に摂取量を調整することも必要です。
3. スープや味噌汁を活用する
冬は温かいスープや味噌汁が恋しくなる季節です。これらの料理は塩分を効率的に摂取できるだけでなく、体を温める効果もあります。具材に野菜やキノコ、根菜類をたっぷり入れると、栄養バランスも良くなります。
塩と一緒に摂りたい栄養素
塩と相性の良い栄養素を一緒に摂ることで、体への効果がさらに高まります。以下の組み合わせを参考にしてみてください。
1. カリウム
カリウムは塩分のバランスを保つ役割があります。バナナやほうれん草、アボカドなどに多く含まれているため、食事に積極的に取り入れましょう。
2. マグネシウム
マグネシウムは筋肉の緊張を和らげ、リラックス効果をもたらします。ナッツ類や豆類、ダークチョコレートがおすすめです。
塩は単なる調味料ではなく、私たちの健康に欠かせない重要な栄養素です。特に冬は、体温維持や免疫力向上のために適切な塩分摂取が求められます。質の良い塩を適量摂取することで、寒い季節を元気に乗り切りましょう!
冬こそ塩を味方につけて、体を内側から整える生活を始めてみてはいかがでしょうか?